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舗装工の段取り方法について説明します!

ドボログ(土木技術)

 

特に私のような中小総合建設業のワンオペ現場監督は日々の現場管理や書類・報告に追われ、段取りを組む時間の確保が大変かと思います。

総合建設業は現場毎にメインとなる工種が変わり、舗装工についても数年ぶり、数現場ぶりとなったりして結構忘れてる事が多いと思います。

私自身がそうなので、私のような現場監督や新人監督のお役に立てるように舗装工の段取りをお伝えしたいと思います。

これは自社職人で施工する場合の内容なので外注する場合の注意点を後述致します。

また、これらの舗装は都市部の住宅街や幹線道路を想定しています。

 

 

 

始めは求積による数量の算出がキモ

役所仕事を想定していますので、基本的には役所から受領した求積図や数量計算書を元に数量を算出していきます。

求積図はCADデータがあればなお良いのですが、無い場合もあります。その場合は設計図のCADデータを利用し要所を確認していきます。

求積図や数量計算書が無い、または当てにならない場合は実測していく事になります。

プラントからダンプを用意してもらう場合は以下のような数量とスケジュールを送り、プラント配車係と日々調整していきます。

 

【舗装厚25㎝の打ち替え】
工 区日 時昼/夜再生粗粒度(t)再生密粒度(t)ガラ(t)備 考
12/1(月)60.575.5基層
12/2(火)60.575.5基層
①+②12/3(水)35.0なし表層

 

※ダンプは10t(9t積み)、プラントから調達(ガラ代引き、合材配達)

※合材9t積で総数量が微妙な場合はもう1台用意して2~3tの余裕を持たせる

※基層手引きの場合は舗装が下がり表層時に合材を多く使う場合があるので、大型1台分くらいは多めにした方が良い場合がある

※逆に基層をフィニッシャーで仕上げる場合は表層で大きく数量が狂う事は無いが、フィニッシャーが通れるように人孔などの出っ張りをすり付け処理する必要がある

※舗装厚が25㎝あるので0.45タイヤユンボのニブラで舗装を粉砕していく内容

※粉砕した端から0.2BHで大型に積み込んでいく、ニブラの粉砕が終了したら0.45で積んでもらった方が早い

※ニブラを使用せずに0.2BHなどでガラ積みをしていく場合は舗装を細かく切断しておく必要があるが、舗装切断に時間がかかるのと、ガラの積み込みに時間がかかる事が想定されるので、1日の施工量が減る事になる。その場合は基層を3日間に増やなどを検討する

 

スケジュール\工区①+②備考
8:30重機回送
9:00規制
9:150.45タイヤユンボ着
10:00ガラ1ガラ1~すり付け撤去
10:20ガラ2ガラ2
10:40ガラ3ガラ3デスビ
11:00ガラ4ガラ4合材1
11:20ガラ5ガラ5合材2
11:40ガラ6ガラ6合材3
12:00ガラ7ガラ7合材4
12:20ガラ8ガラ8
12:40ガラ9ガラ9仮白線
13:00開 放
13:20デスビデスビ
13:40合材1合材1
14:00合材2合材2
14:20合材3合材3
14:40合材4合材4
15:00合材5合材5
15:20合材6合材6
15:40合材7合材7
16:00
16:20すり付けすり付けすり付け用ダンプ
砂・細粒度
16:40仮白線仮白線
17:00
17:20開 放開 放

※舗装幅3m~4m程度を想定しており、施工延長は25~30m。4tコンバインドローラーで合材を仕上げる事を想定している。

※施工延長が50m以上あるような場合の表層は8tマカダム、タイヤローラーを使用する。

※これらの重機設定は施工環境による。

※基層開放を想定している。段差のすり付け幅は0.5~1.0m。その分の砂と細粒度を用意する。

※基層の仮白線はペイントで対応している。

※表層の仮白線は5㎝を使用。白線施工まで長期間ある場合は15㎝を使用し、停止線30㎝、横断歩道45㎝をキチンと復元する。

歩道舗装

想定する1日の面積としては100~200m2程度です。

施工量が少なく、プラント配達のダンプより3tダンプを用意した方が安価だったのでこのような内容になっています。

プラントのダンプかそうでないかは費用を見て検討してみましょう。

以下のように段取りをしました。

※手引き施工です。 

【歩道】
面積舗装厚ガラ/合材ダンプ台数プラントまで
100m24㎝10t3t5台往復2時間
タイムスケジュール
9:00規制
9:20ガラ1
9:50ガラ2
10:20ガラ3
10:50ガラ4
11:20路盤1仮復旧の舗装厚による
13:00合材1
13:30合材2
14:00合材3
14:30合材4
15:30開 放

歩道部は車乗り入れがあり、その部分の舗装材料が違う場合があるので、その場合はダンプの台数を増やすなどして対応する。

基本的にアスファルトの場合は一般部を最初に、乗り入れ部を最後に施工するが、舗装定規を使用して境目にLピンで固定して順番に施工する。

乗り入れ部がコンクリートの場合は先に施工を行い、養生期間を経て一般部のアスファルト施工となる。

職人の人数や能力を考えて1日の施工数量を決定する

車道部にしても歩道部にしても以下の人数が必要となります。

レイキマン2
スコップマン2
ランマ・プレート・タンパ1~2
ユンボ1
サイドローラー1
コンバイン1
マカダム1
タイヤローラー1

基本的には8名程度は必要となります。

歩道部は車道部ほど負担が少ない事が予想されるので、兼任でも良いと考えます。

先に上げた100m2程度の歩道部舗装はあまり問題が無いと思いますが、レイキマンにしても、オペにしても熟練でない場合は時間がかかる事が想定されるので、

特に200m2程度の歩道舗装や100m2以上で25㎝厚の車道舗装は結構タイトなスケジュールになるので、施工状況を見て日々の施工量を変更する場合があります。

重機の選定

特に100m2以上、舗装厚が25㎝以上の場合、個人的には0.45タイヤユンボのニブラによる施工が多いです。

舗装を細かく切断して0.2BHないし0.25BHでの積み込みは時間がかかると予想します。ニブラの費用などを考えればこちらの方が安価かもしれませんが、施工日数を見て判断しましょう。

東京都区部の住宅街などは道路幅員が狭い事が多いので8tクラスの重機使用は限定されます。

2.5t~4tコンバインの使用が多いです。

ただし、施工延長が50m以上の表層は大型の重機使用が望まれます。

実際施工してみて日々の調整を図る

施工数量は事前に何回か確認・見直しをした方が良いです。エリアが細かく分かれてる場合は特にです。

また、これまで求積図を元に数量を算出して大幅に違う事はありませんでしたが、求積図メインで数量を出している場合は初日から数日の施工量に計算と大きな差がないか注意する事が大切です。

真っすぐな道路であれば、そんなに悩まないで済みますが、住宅街の施工しにくいところなどは、施工状況を見て翌日以降の配車時間の細かい調整をする事が大切です。

外注する場合の注意点

前の会社の時は全て外注でしたので、丸投げでした。

ワンオペ監督は忙しいので、なかなかチェックするのも大変だとは思いますが、できれば求積図や数量計算書を元に下請けが出してきた数量や日数を確認する事をおすすめします。

大きい相違があっては、こちらが損をする場合があるからです。

 

おわりに

久しぶりに大掛かりな舗装の施工を行うと忘れている事も多々ありますし、感覚が鈍っています。

そのような場合の一助となれば幸いです。

慣れていないと施工イメージが出来ないので、段取りすら難しいかもしれませんが、概ねこんな感じなので、思い切ってやっちゃって下さい♪

 

 

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